株式会社 栗本鐵工所 様
導入の背景
当社の扱う製品は主として大型機器であり、顧客の生産設備の一部として用いられることが多い。そのため工場内で製品の加工組立を行うのみならず、顧客に出向き据付を行うことが多い。ところが近年、客先で据付指導を行う熟練技能者の高齢化が進み、人材確保に困る事態が起こっている。また、技術継承という面でも、若手後継者にノウハウをどのように伝えてゆけばよいか、重大かつ喫緊の課題を抱えていた。
そのため、工場内での加工組立過程や、現地据付工程などで遠隔作業指示を行ったり、作業内容そのものを動画として残せないかと検討を重ねてきていた。
導入経緯
工場内や据付現場で大型製品を加工・組立・据付を行う過程で製品が完成してゆくため、カメラを固定設置すると画角の調整に支障があること、作業場所によっては仮設であってもネットワークが敷設出来ない場合も多く、携帯電話網を利用した移動式カメラシステムの導入を検討していたところに要求事項に合致し、トライアル運用を行っていただく事になりました。
約6ヵ月間、固定焦点カメラでのトライアル運用を行い、ドーム型PTZカメラの導入を行ったがドーム型の画角では不十分だとの現場の方々から意見が上がりバレット型PTZカメラに変更することで解決。
録画について当初は自社録画サーバーを導入されたいとの意向でしたが、想定カメラ台数を考慮すると数千万円のイニシャルコストとクラウドサービス導入コストを比較していただきクラウドサービスを選択導入していただきHD画質・10Fps・60日間のご契約でスタートしていただきました。
導入後の効果
製品組立経験が少ない協力工場で組立を行う場合、作業手順書のみでは効率よく実施することが難しかったため、Liveを利用した住吉工場在籍熟練者からの遠隔支援・録画を利用したトラブル発生時の関係者での閲覧など、これまでできなったことが提供できるようになりました。
加工組立据付工程の遠隔支援
導入以前は、ウェアラブルカメラでの遠隔支援は行っていましたが画角が限定される事、作業する方の体に装着するのでウェアラブルカメラのヘルメットから腰までの配線が切れたりと支障がありましたが、カメラの移動だけで済む様になり、現場と住吉工場との電話でのやり取りで支援ができるようになり導入効果が出ています。
トラブル発生時の映像録画
協力工場での製作工程において生じたトラブルに対し、録画によって過去にさかのぼって状況把握ができたため、原因追及の迅速化が進むことになって、今まで見えてこなかった隠れた原因の発見や、問題解決の根本を見直すきっかけにもなり業務支援に大きな貢献をしています。
映像のサービス化
栗本鐵工所 様では、弊社のクラウドサービスを用いた移動式カメラステムでお客様に映像配信サービスをされる計画を持っています。